日本国内の全ての建築物が、音の特性を考慮して構築されている訳ではありません。
時として、音の存在が顕著に現れるはずのコンサートホールや多目的会館などでも、音に配慮のない建築設計に出会うことは多々あります。

音の存在を意識して施工された「防音賃貸」「防音物件」などと言われるお部屋空間であっても、音の存在は様々な反射音や吸音によって、多様な姿として現れてきます。
重要なことは、皆さんが、実際にお部屋の主人となる前に、その音の存在を、実体験し実際に確認することです。

音は環境によって姿を変えます。
温度、音色の種類、また家具の配置などによっても音の聞こえ方は様々です。
さらに細かく言えば、家具の素材や、壁や天井、床などの建築素材によっても音の反射、吸音力は異なります。
カーテンや、ジュータンなど日常的なものをリニューアルしただけでも、生活音は変化します。
皆さんが思い描く理想的な防音環境というのは、短期間で得られるようなものではないかもしれませんが、暮らしの中で音を知ることによって、その存在を注意深く意識してみて下さい。
防音をパーフェクトに完備した環境作りというものは、お手軽なものではありませんが、まずは皆さんの理想と考える暮らしのイメージが必要です。
音を知る中でそのようなイメージ作りをしてみて下さい。

またお部屋探しの際、実際に内見する時などは、防音性を実験してみるのもよいでしょう。

例えば目覚まし時計や携帯電話の着信音などを各お部屋などで、鳴らしてみることです。
隣の部屋にどのくらいの音量で漏れてくるのか、また玄関のインターホンや呼び鈴が、どの程度、部屋中に鳴り響き渡るのかなどなど、「音の問題」は、実際に試してみないと分からないことだらけです。
隣の住人の呼び鈴が、自身の部屋で鳴り響くアパートなどもめずらしくはありません。

音の中で暮らす、私たちの生活は、音によって彩られることもありますが、蝕まれることもあるのです。
是非、今後のお部屋探しのキーワードとして、「防音賃貸」「防音物件」を活用して頂ければ幸いです。

音とともに暮らす楽しみを皆さんで共有し、防音住居の価値観を認識できるような住まいの空間が今後、増幅していくことを願うばかりです。
音とともに暮らす私たちが、音を大切にする住まいを育んでいけるような環境をめざしていければと思います。